繕いもの。



セイウチの靴下はいつも指先ではない
かかとが穴の餌食になる

塞げば使えるのでまた塞ぐ
最近3足めだ
面倒臭い
が、仕方あるまい

わたしの靴下はいつも指先に穴が空いた
小学生や中学生の頃
洗濯に出すと、穴が塞がれて帰って来た
祖母の隠れた仕事であった
が、十代も半ばになると穴の空いた靴下なんて
履いていなかったように思う
もう記憶が朧げだが
そんなもん履けるか、と
さっさと捨てるようになったのかも知れない

最近、そのことをよく思い出す
子どもの頃は新しいものが欲しかったように思う
だから、穴が空いて繕ったものなど
履いて行きたくなかったかも知れない

でも今、これぐらいの穴
塞げばまだまだ履けるやん
と思って得意ではない繕いものをする

子どものわたしは我が儘だった
自分で稼いだこともないくせに

セイウチは別に文句も言わない
「穴が空いた、縫って。別に捨ててもいいけど。」
と言って靴下を寄越す
もう、面倒臭いなあと言いながら
穴を塞げばまだまだイケるなと
ちくちく繕いものをする

使っているのは小学生の頃
家庭科で使った裁縫道具である
5の1 と変わる前の名字が書かれたものは
いまだ健在で活躍している








繕いもの。_b0016168_19431251.jpg



両足この状態

穴空き過ぎでっせ
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by electric-prophet | 2011-04-12 19:34 | 日々好日 | Comments(0)

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