「オーライ」はオラオラオラ イてまうぞコラの略です。はい。嘘です。


というわけで、続きです







 
 
ちょっとだけ慣れて、煮鶏にも行けた相方さんが
嬉しそうに芸大に向けて走り出した
こういうのを「調子に乗ってる」と言う

そして外はもうすっかり闇
カーナビ(2004年のだから情報が古い)だけが頼り


で、途中までは何とかナビ通りに進んだものの
案の定、わりと早い段階で
曲がるところを間違ったわけだ

「なあ、道間違ったで」
「そうみたい・・・・どうしよ」
「何か、細い道やで・・・・止まろうよ」

うちのカーナビ、一旦間違ったら
新たな道を再検索してくれないのだ
前の持ち主の方がカーナビの取扱説明書を失くしたらしく
我々の手元に来たときには
「何となく触ってたら使い方もわかるやろ」状態
しかし、やはり細かいところの設定など
わからんところが多々ある
しかもまだ実際に乗って二日目なので
あれぇ? あれぇ? ・・・・の連続で
道を間違えば、手動でもう一回設定し直すことを繰り返していた

そうこうする内、見たことも聞いたことも食ったこともない
住宅地に入り込んでしまった
ここで運転のうまい、運転歴の長いドライバーなら
さっさと広い道まで戻るのだが
いかんせん相方さんは超ぴよぴよドライバー
まだ尻と頭に卵の殻くっ付けてるような状態だ
前には進めても、後ろに下がることは出来ないのである

で、不安にかられまくっている高城の目に

『注意!この先幅員減少!』

の看板が飛び込んできた
えー まじで??

しかもその看板、よっぽど道が狭くて
今まで何度も車が迷い込んで迷惑しました的に
そりゃもう細かく立っている
高城には、その次々出てくる看板と
その先に見える異常に幅員の狭い道のコントラストが
「どんな危機でも乗り越えてやるぜオーライ!っていう奴だけ
 この先に進むがいいさ
 そのかわり、どんなことになっても、俺ぁ知らねぇぜ!!!」

という、何となく米国映画に出てきがちな
「不穏な賭けに主人公を挑発してくるひと」の罠に見えた

「ちょ、ちょっと!そんな進んだらあかんて!幅員減少やって!」
「そんなこと言ったって、こんなところで切り返せないだろ」
「だって道見てよ。こんな狭いところ入って行ったら進まれへんって!」

ということで一旦高城が車を降り、方向転換出来ないか見る




b0016168_2314330.jpg





すでにふたりとも焦っており
相方さんは焦りから最高に機嫌が悪くなっていた
かなりイライラして、舌打ちが出ている

「なあ、この道に一旦進んで、方向変えれば・・・・」
と意見してみるが、相方さん
「いいよ、もう乗れ!行くぞ!」

あろうことかセイウチ、
絶対行ってはいけないはずの
魔の幅員狭し空間に
入り込もうとしているではないか
前方の狭し空間は、左右をみっちり家々に囲まれている
道幅はどう考えても、この車ぴっちりぐらいに見える
しかも家の前に植木鉢やプランターを置いているのも見える
これで道路標識やら立ってる箇所があったら
どうやってすり抜けるんだ
しかも前から後ろから
車や自転車が来たら
ただでさえ焦りまくってるのに
どう考えてもすんなり通られへんやんか
人間も、車の隣に並んで立てないぐらいなのだ
ホラ、狭し空間で犬の散歩をしているおっちゃんが
不審人物を見る眼差しで、こちらを見ている

このままあのおっちゃんの不穏な賭けにのったら
(いつからあのおっちゃんと犬は米国映画の登場人物に・・・・)

だめだ

このまま進ませたら、だめだ



そのとき、高城の脳裏では
知らん家のプランターや壁やらに
ゴリゴリ車を当てている画が
浮かんでは消えていた
さらに
泣きそうになりながら謝り
前にも後ろにも進めなくなって
「ど・・・・どなたか運転のうまい方は・・・・」
と、しまいにはどこかの家のひとに頼んで
代わりに運転してもらおうとしている図まで
鮮明に浮かんだのだった
(例: 急病人が出た飛行機内で医者を探す客室乗務員)


あかん あかん あかん・・・・あかんて!!
 あんなとこに入ってもうたらあかーーん!!!!


「じゃあどうすんだよ!」
「ここで切り返すんや!!」

そこにあったのは狭い空き地
というか、どこかの家のひとが駐車場にしているのか
一台車が停められていて、その隣にスペースがあったのだ

セイウチが方向転換するにはかなり無理があるが
あんなところ進んでいったら
もっともっと無理なことになるはずだ
それだけは避けねばならない
それにこんなところでもたもたしていたら
あの細い道に入っていく猛者が後ろからやって来て
『切り返そうにもどん詰まり』状態になりそうだ

「青、降りて車の前後見て」
「わかった。見てもあんまりわからんと思うけど」

高城が車から降り、ちょうどバックしようかというとき
後方から車が来るのが見えた

「ああ、相方さん、車が来たよ!」


そのことばに

セイウチは

焦った

何を血迷ったか

・・・・・・・・いや、迷ってなどいない

何の迷いもなく

電柱に向かって











b0016168_232784.jpg





バックした





b0016168_2302675.jpg




↑その瞬間の高城



もうね、もう、びっくりしたなんてもんじゃないよ
だってまっすぐ電柱に向かって行ったのよ?
躊躇なしよ?
緊張から、おかしくなったかと思うでしょ?


運転席に駆け寄り、窓ガラスを叩きまくる高城
「エ、ちょちょちょぶつけてるから!!ぶつけてるからっ!!!



その後、どういう会話をしたのか覚えていないが
気付けば後方から来た車の姿はいなくなっており
(我々の様子を見て別の道に行ったのか
 もともと別の細道に行くつもりだったのかはわからない)
これ以上被害が拡大しないように
「たいしたことないから、落ち着いてとりあえず方向を変えよう」と
外に立って車の前後を見ながら
細かく切り返し続けたことは覚えている

そのとき、空き地に停めてあった車の
ギリギリのところを何度も何度もかすめなければならないので
高城は擦ってしまうんじゃないかと思い
何度も自分の手を
クッション代わりに差し出しそうになった
だって、必死だったから・・・・


泣きそうになりながら、元来た道に戻り
「もう嫌だ、帰ろう」
とふたり意見一致で自宅に向けて出発する
息は荒く、しばらく車内は酸素が薄かった(イメージ)


人生初の車を手に入れて、二日目
元日から車にめっこり傷を付けて
帰りの車中の相方さん、元気なし
しかも、この車には結構大きな擦り傷がいくつかあったのだが
目立つ傷だけ高城の父が
板金屋さんに頼んで、直してくれていたのだ
何万円もかけて・・・・・・・・


ショックを隠しきれないセイウチ、口を開けば
「錆びるんじゃないか、あの傷、錆びるんじゃないか」
と心配しきり

でも、当たった看板は無傷だったし
何かを壊したわけでもなけりゃ、
ひとや動物に怪我させたわけでも
自分たちが怪我したわけでもないからいいじゃないと
慰めつつ、本気で無事で良かったと思った


その後、無事帰宅した相方さんによると
車をぶつける直前、高城が


b0016168_22591780.jpg



セイウチはしばらく、これをネタにして笑っていた



b0016168_2311532.jpg




お前がいきなり突っ込んで行ったからだろ、と
言わずにはおれない高城の心中である


車に乗るたびに、毎回

「気を付けていこうね」
「周りよく見て、安全運転で行きましょう」


と言ってしまうのは、この出来事に由来するのだった



※ 数ヶ月後、カーナビの設定方法がわかり
  再検索してくれるようになりました
  この機能がなければ、カーナビってあんまり意味がないと思った

※ 高城が手にしている「充電器」とは、盗難防止機器のものです
  車上荒らしが多いのさ・・・・・・・・
Commented by joy-san at 2008-05-30 21:42
絵が・・・見えないの・゚・o・゚・o・゚・(゚ノД`悲)・゚・o・゚・o・゚・
きっと・・・オモロー!とか言ったからだわ・・・

彩妻
Commented by electric-prophet at 2008-05-30 23:18
彩妻さん
わー!教えてくれてありがとう〜〜!!
今直してみたんですけど、うまいこと直ってないかも知れへん・・・・
見えてるかなー
joyちゃんのオモロー!が原因なんじゃなくて、
うちが3の倍数以外(ほとんど全部)
アホになってたからやと思われます
すみません

*青、むしろアホ*
Commented by とろん at 2008-06-01 00:46 x
ああ絵がでていた。まあ絵を見ずともわかったが。
ニヤリと同情と爆笑の間だ。
ところでうまいこと書くねえ。イラレで書いてるのん?
苔助が「職人技だねえ」と言って居たよ。

あと「幅員」ってなんて読むの?
で、由来は?
員てなに?
Commented by electric-prophet at 2008-06-01 22:30
とろんちゃん(今にも寝そうな名前ね)
やっぱり絵が出てなかったのね~
これはフォトショで描いてるさ
てか、元の線画だけ紙に描いたのをスキャナで取り込んだ
苔やんありがとう、こんな汚い絵に
笑ってもらえればもう何でもいい

「幅員」は「ふくいん」と読むのよ
幅のことよ
員は何でかシラネ

*青*
Commented by CANDANA at 2008-06-02 17:27
これまたご苦労様でした、、、、、でもすごく面白かったです、、、、、
絵にかいたような初心者行動でもう、、、、、まぁ私も運転しなくなって
かなり時間がたってしまっているので、次に運転したらこんな感じに
なってしまったりと思うと震えがきます。
ステアリング越しの二重人格と唄われた俺のドラテク、セナ並状態は
遠い過去になりそうです。
Commented by electric-prophet at 2008-06-03 07:19
Cさん
おはようございます
面白いと言ってもらえれば、もう、ねこのうんちょも
突っ込みバックによる傷も
全部昇華されまする

ステアリング越しの二重人格ですか
テクが音速の貴公子・・・・なんて想像しやすいの
そんなCさんの運転されているお姿を
同じ車内からではなく
物陰からそっと覗きたい心もちです
ええ、同乗するのは怖・・・・ゴフォ、、勿体ないのです

*青*
by electric-prophet | 2008-05-30 06:27 | 5〜10 minutes. | Comments(6)

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